ターゲティングとは
商品の特性・機能性・効果に魅力を感じる顧客層を選択し、集中して自社のリソースを投下していくことがターゲティングの本質です。
潜在顧客のターゲティングに関連する概念としてセグメンテーションやペルソナ設定がありますので、簡単に見ておきましょう。
- セグメンテーション:年齢・性別・地域・世帯ありなし・職業ありなしなど属性分けできる条件
- ターゲティング:セグメンテーションのあとに、自社商品が収益化しやすいユーザーの発掘作業
- ペルソナ設定:ターゲティングのあとに、ユーザーが自己投影しやすい登場人物を設定、私のための商品サービスだと思ってもらうのが狙い
ターゲティングをしても顧客は減らない
ターゲティングをすると、「ターゲットを絞ることによって本来刈り取れるはずの顧客が刈り取れないのではないか?」と心配する人もいると思います。
しかし本来満足させることができないはずの顧客までターゲットにいれたとしても、その顧客はリピートしない、他の商品に興味を示そうともしてくれない、満足な評価を下さない、酷評する、などといい結果は得られることはあまりありません。
むしろ、満足してもらえる顧客だけを集めて満足を高めた方が結果的に長期的な収益が望めます。
潜在顧客層へのアプローチにおけるターゲティングとは収益の効率化のみ
少し具体的に例を挙げてみようと思います。
以下のような商品を販売する企業があったとして、どんなターゲットユーザーが一番興味関心を示してくれそうかを考えてみましょう。
- 英語の電子辞書が本商品
- 特典として電子辞書のシリアルコードがIDとなっている「聞き流すだけでいい英単語の暗記アプリ」がダウンロードできる
- 高校生に必須の文法の講義を人気予備校の講師のレクチャー動画が見れる
わかりやすく、この商品に一番興味関心を示しそうなターゲットユーザー層は以下のうち1です。
- 大学受験を控え、英語のテストの点数を上げたい高校生
- 大学受験を控える予備校生
- 英語の基礎を一から復習して英会話を上達させたいと考える社会人
予備校生が英語の電子辞書を不要とするわけでもないと思いますが、すでに予備校の講師のレクチャーを聴ける環境にあるので、特典に興味を持つ可能性は薄いでしょう。
基礎から英語を立て直したい社会人も英語の電子辞書が不要な訳でもないと思いますが、必死度合いと必要性の度合いから比較すると1のユーザー層よりは劣る可能性は高いです。
分かりやすい3者を挙げてみましたが、1の高校生をターゲットユーザーとすれば、口コミ評判評価が高校生に伝わりやすくさらに評価が高まりやすいと考えられます。
また、関連商品があれば高校生に案内することが可能です。必死度合いと必要性の度合いからして一番反応が取れそうな高校生に関連商品を訴求すれば、新たに新規顧客を見つけることなくメルマガやDMを打つだけで一定率の反応が取れるでしょう。
ターゲティングの具体的な作業
先に挙げた英語のテストの成績アップを検討している高校生にどういったターゲティングを行えばいいのかをお伝えします。
- なんだかんだ英語は暗記、でも単調な暗記は退屈だから一日10分英単語を聞き流すアプリの存在を知らせる
- 人気予備校講師が中学英語に必須の文法について動画で分かりやすい解説をするアプリの存在を知らせる
※電子辞書の付録であることを明確に伝える
実際英単語や文法の暗記が退屈だと感じている中学生は実際多く、「聞き流すだけでいいアプリがあるなんて楽かも」と思える中学生がターゲットになっており、英単語や文法の暗記が苦痛な中学生以外ターゲットに入れなくてもいい、見てもらわなくてもいいくらいに「絞ったターゲティング」を行います。
実際は高校生が実際に自腹を切って電子辞書を購入、といったパターンよりは両親に説明して購入してほしい旨お伝えされるのでしょう。
ですから両親が安心して電子辞書を購入できるような配慮も必要で、なぜ自分の子供が英語のテストで伸び悩んでいるのかを気づかせてあげるコンテンツを盛り込むなどすると、両親も安心して購入を検討するでしょう。
いずれも、英語のテストの成績が伸び悩む高校生やその両親の普段の言動を的確にとらえた上でターゲティングがなされるべきです。
潜在顧客へのアプローチでウエブサイトを運営するのはいくらでも修正可能、本質はサービスや商品の本質をターゲットニーズに合致させること
一度ウエブサイトで潜在顧客へのアプローチ用コンテンツを作成して「手を付けない、完成」といった事はまずありえません。
ウエブサイトの「いつでも修正できる特性」を最大限活用し、ターゲットユーザーの反応を最大限に引き上げられるよう以下を意識しながらコンテンツを最適化していきます。
潜在顧客向けのウエブサイトは、飽くまで「ユーザーが欲しがっている情報を配信するのみ」
潜在顧客向けのウエブサイトは、飽くまでユーザーが欲しがっている情報を配信、潜在顧客のニーズウオンツを高めるのが目的。
潜在顧客は商品名もサービス名も知らない、自分の悩み課題もその原因についてもぼんやりしている場合が多いので、いきなり購入を促すようなコンテンツは向きません。
あまりガツガツと購入やサービス利用を迫るようではせっかく興味をもってもらったのに嫌われてしまいます。
つまり潜在層へアプローチするコンテンツは、興味を持ってもらいながら長期的な関係性を築けるようにユーザーを教育するような意味合いが含まれています。
むしろ、自社サービスや商品の強みを生かした上で、それに魅力を感じてくれる見込みのあるユーザーを育てるために、以下の方法などリスト取りをした上でユーザーのニーズウオンツを高めるアプローチをするのが効果的です
- メールマガジン登録
- 資料請求
- 体験会・見学会・説明会・お茶会など
- 無料貸し出し
商品やサービスへの申し込み方法を設けておくのはもちろん大切ですが、最大の目的は「ユーザーの興味関心のある情報の発信→自社の商品サービスの収益化が実現しやすい顧客の発掘」といった流れをつくることにあります。
まとめ
潜在顧客へのアプローチを効率的に行うためのターゲティングについてお伝えしました。
関連コンテンツもございますので、ご参考になってみてくださいね。